世界ぶらぶら俳句

ハイクで探す地球の姿!

払いきれない鬼がいて

年をとると円くなるというが、それは体形のことを言ったものだろうか?暗闇に投げつける福豆の数は去年より一粒増えたが、こころに巣食う鬼は、そんなことには怯みもしない… 鬼やらひ つぶてをひとつ足しにけり yeahscars.net

大寒波到来

十年に一度と言われる寒波に備えて、仕事を早く切り上げた。帰宅する間も、気温はどんどん下がり、気象情報を見ると16時からの3時間余りで10℃も下降している。雪もちらつき始めたので、朝はどうなるのかとニュースをつけた。 しかし、映像は寒波以上に冷たい…

花粉症の季節が始まった

気候変動により、従来の季語に異変が生じ、歳時記も書き直さなければならない事態となっている。四季を失いつつある世界では、季語も大幅に削減しなければならないだろう。 そのような中、新たに存在感を増した季語というのが「花粉症」。日本では1970年頃か…

初雨の東京

2023年になって初めて雨が降った。去年の暮れから好天続きで、東京では23日ぶりの雨だという。気温も上昇し、春雨のような雰囲気でしとしと降るから、俳句でも詠もうと傘を開いた。しかし、「初雨」という造語に縛られて凍れてしまった。 正月に降る雨は「御…

冬に目白の俳句を詠みたいのだが

庭木に目白が来ている。蜜柑を挿しておくと、次から次にやってきて美しい声で鳴くから、ずっと目白は冬の生物だと思っていたが、夏の季語だという。歳時記によっては秋に立項されているから、この鳥も目を白黒させているに違いない。 目白から生じた言葉に「…

厄払いは節分までに

正月の暴飲暴食がたたって、胃腸薬が手放せない。今年は「厄払いに行かなければならないな」と考えながらも、トイレ事情を考えて躊躇している。 友人は、「ならば厄落しでいいんじゃない」などと宣う。むかし人々は、自らの褌(ふんどし)を故意に落として「…

18歳の成人式

成人年齢が引き下げられて初めて迎える成人の日。成人式は概ね20歳を対象としているようだが、自治体によって違うらしい。今後、成人式が18歳で固定されることがあるなら、少年式のような学校行事となるのだろうか。そうなると、成人式を口実に帰省する者も…

1月8日、正月事納めに詠む

正月事納めとなっても、正月の後遺症をひきずっている。飲み過ぎて胃が重い。 おこぼれの年酒にようか白日夢 思いつかない時の俳句雑学

一輪ほどのあたたかさ

午後から雨が降ると聞いていたが、傘が不要になった。不要になった傘を杖にして、ちょっとした山道に分け入ると、寒の到来に身構えていた小枝に一輪、小さな花が咲いていた。 街中の銀杏は、まだ落葉を路傍に積み上げているが、来るべきものの足音は、遠いな…

あいさつ疲れ

今日は幾度となく「おめでとうございます」と言った。この新年のあいさつは、平安時代以前の古代から続いているものだそうだ。本来は、厳しい冬を乗り越えた喜びを、迎えた新春に爆発させる言葉だが、新暦では、今からが寒さも本番である。 外まわりを終えて…

壮大な夢も一歩から

一日に立てた目標はただひとつ。一日一万歩。毎日一万歩で、スリムな年末を迎えようと。しかし、三が日は免除して、四日から頑張ると心に決めた。 今、僕は揺れている。春の夢は儚いもの… 小坊主の足音やまぬ三日かな yeahscars.com

2023年のはじまり

初詣というのは、年初の禊。一年の修養が、無事に遂行できるよう願をかける。 初もうで小我つれ立つ夜明け前 https://yeahscars.net/

外すことのできないマスク 季語から外されるのか!?

コロナ禍の中、なかなかマスクがとれない。俳句の世界では、「マスク」といえば冬の季語だが、このままでは歳時記から除外しなければならない事態に陥ってしまう。いや、もはや外出時には欠かせない、オールシーズンのファッションアイテムになっているのか…

シングルベル

クリスマスを詠んだ俳句で、まず一番に思いつくのは、秋元不死男の「へろへろとワンタンすするクリスマス」。昭和24年(1949年)に詠まれた景色は、少子化の進む現代にも生きている。僕の去年はペヤングだったが、今年は一寸はりこんでラ王にでもしてみるか……

怪文に頭使うなら回文俳句

回文俳句を手がける宮崎二健氏は、左右どちらからも1221の並びとなる今日を、回文の日と定めて、「黙視わいの鰯雲」などの句を詠んでいる。そんな回文句は、古くから親しまれており、芭蕉の高弟・其角の「今朝たんと飲めや菖の富田酒」などが有名である…

ワールドカップのワイルドカップル

祭りは終わった。昨夜も遅くまで賑やかだった… まだまだ僕は世界を知らない。ひとりさびしく俳句を詠んだ。 玉蹴りや倒る男の目に涙 yeahscars.com

東京駅の日

今年は、鉄道開業150年ということで、普段乗る電車がちょっと人生の先輩のように思えた。遅延で文句ばかり言ってきて、悪かった… そんな一年も終わりが見えて、今日は「東京駅の日」。1914年の今日、新橋駅に代わるターミナルとして、東京駅が完成した日だと…

忘れ去られていく煤払い

12月13日は「煤払い」。正月準備を始めるにあたって、囲炉裏があった昔は、真っ黒な炭素汚れをまず取り払った。 何かと便利になった世の中、身体を動かすことなく、正月準備も全てネットで完了。済ませなければならないのは「着払い」だけ。年末に首が回らな…

アワビは、夏から冬に衣替えする!?

クロアワビ、メガイアワビ、マダカアワビが絶滅危惧種に指定された。これらの旬は夏で、俳句で「鮑」とすれば夏の季語となる。けれども、これを機に庶民の食卓からは消えてしまうだろう。 そうなると予想されるのが、エゾアワビが台頭すること。冬に旬を迎え…